三田市ガラス工芸館では、パラオ・コロール州立のガラス工房「ベラウ・エコ・グラス・センター(Belau Eco Glass Center)」への海外技術協力を行っています。

ベラウ・エコ・グラス JICA

ベラウ・エコ・グラス・センターは、コロール州リサイクルセンターに属し、廃ガラス(主にビール瓶)を活用した吹きガラス作品制作を進めていますが、三田市ガラス工芸館はJICA(国際協力機構)を通してボランティアの派遣を行い、現地講師スタッフの育成を担っています。
2017年8月28日、三田市とJICAの間で覚書が締結され、自治体連携ボランティアとしての技術派遣を推進し、その中で、工房施設の拡張と現地スタッフのガラス制作技法の習得を目指し、パラオでの教育施設、観光資源としての役割、そして大きな視点の中でリサイクルシステムの拡大を図ってきました。
【2020年3月10日追記】
2020年3月31日をもって、ベラウ・エコ・グラス・センターに対する三田市のJICA自治体連携プロジェクトは終了します。これまでの2年9か月三田市ガラス工芸館は3名のスタッフを現地派遣し、ガラス工芸技法の指導を行ってきました。指導した技能は多種にわたり、工房新設・拡大に向けてスタッフの制作技術の幅を拡げてきました。
2020年4月以降においても、ガラス工芸館の技術協力は継続されます。引き続き1名の派遣を行い、新しい運営体制に沿ったスタッフのスキルアップを計画しています。また、パラオ・コロール州では、リサイクルシステムの充実を図り、官民連携事業(Public Private Partnership)を進めています。
【2023年1月31日追記】
2019年11月、三田市ガラス工芸館はJICAに、草の根技術協力事業(地域活性化特別枠)の事業提案書を提出しました。この新たな事業計画は、さらに3年間ベラウ・エコ・グラス・センターへ、より拡大した目標のもとに、三田市とともに技術協力を行うものです。
2020年4月、この事業はJICAから採択されました。その後数か月をかけ、JICAとの協議によって事業内容をさらに具体化し、事業名を「リサイクルセンターにおけるベラウ・エコ・グラス(廃ガラスを活用したガラス工房)の事業軌道化(地域活性化特別枠)」としました。これまでの技術協力は技術オンリーでしたが、これから技術とともに運営のノウハウを探り、現地スタッフによって運営ができるようにしようという目標です。
2021年1月、突然コロナ禍が猛威を振るい出しました。これによって、事業のスタートは大きく遅れることとなりました。その間にベラウ・エコ・グラス・センターは、新しい工房を建設、設備を導入し、今までできなかった手法のガラス工芸を可能にしました。
長い潜伏期間の後、2022年2月事業がスタートしました。7月にはパラオスタッフが日本を訪れ、10日間の短い期間に三田市ガラス工芸館での研修、その他有力なガラス制作工房の訪問、三田市クリーンセンターの視察、そして日本文化(特にコンビニ)を堪能しました。これからがスタートです。

*この事業は2022年2月8日から2025年2月7日までの3年間、三田市ガラス工芸館(指定管理:npo法人グラスクラフト協会)および三田市によって行われています。